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[ Do you know ? ]




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例えば、目が覚めて直ぐに。

君がそこに居るという幸福感。



例えば、会いたいなと思えば直ぐに。

君が近くにいるという幸福感。



胸いっぱいにそれらの幸福感を溜め込んでしまえば、

息を詰める間すらも惜しい。



君が笑っていればそれだけで満足であるのに、

他人に笑いかけるというただそれだけの行為に酷く腹が立つ。

君に出会ってから初めて知ったことなのだけれど・・・。

多分僕は、酷く我侭で、自己中心的な甘えん坊で。

欲望が希薄だなんてそんなこと思った時期もあったけれど、そんなことは全くなくて。

全世界中の人を集めても、もしかしたら一番強いのかもしれないというほど強くて。

嫌になるくらい、君の事を考えてしまうんです。

数時間前別れただけだというのに、君と離れている時間が酷く長く、

早く君のぬくもりを早く腕の中に抱きしめたいと思ってしまう。



「七条さん!」



生徒会業務の手伝いが終わったのか、ぱたぱたとこちらへ走ってくるのが可愛らしい。



「待っててくれたんですか?」

「少しでも、君と一緒に居たかったんです」

「・・・七条さん・・・」

「ふふ」



君はからかわれていると思っているんだろうけれど・・・。

知ってますか?君が冗談だろうと言う言葉の全部が全部、僕、結構本気なんです。

そう言ったら、君はまた恥ずかしがってしまうだろうから、ナイショ、ですけどね。



「ここ最近、生徒会の方ばかり顔を出してしまって・・すごく寂しいですよ。

伊藤君がそちらの方が良いというのなら良い子にしていますが、

その代わり、後でご褒美をくださいね」

「ご褒美って・・・だって俺、会計部に行っても大したことできないですし・・。

そしたら、生徒会に溜まっている仕事を片付けた方が、七条さんの役に立つかなと思って・・・」

「僕のことを考えてくれたんですか?」

「あっ・・当たり前です!七条さんは、俺が大好きな人なんですから」



何て可愛らしい言葉なんだと、思わずにはいられない。

好きだとか、大好きだとか、愛しているだとか。

他愛もない言葉であるはずなのに、彼の唇から出るだけで、酷く可愛らしく聞こえる。



「有難うございます」



満面の笑みを隠すつもりもなく、そっと額へキスを落とした。



「有難うって・・・そんな、お礼言われると困っちゃうんですけど・・・。

えっと・・あの・・・」

「でも、間接的ではなく、直接的に。僕のお手伝いをしてくださると、もっと嬉しいんですけど・・」

「直接的?」

「はい。いっぱい僕のやる気を引き出してください。

僕のやる気は、君次第なんですから」

「俺次第って・・・なんですか、それ」

「本気ですよ」



くすりと一つ笑って、帰る為に岐路を促す。

何時までもここにいるのも良いけれど、それでは君が風邪を引いてしまうから。



「まだ夕方になると寒いですね」

「そうですね。風邪を引かないよう、気をつけてくださいね」

「大丈夫ですよ。子供じゃないんですから」

「そうですね。すいません」



にっこりと笑いながら、彼の手を取った。

僕よりも高めの体温が、何故だかすごく心地いい。



「でも、僕は寒いので、こうやってぎゅってしててくださいね」

「しっ・・・しちっ・・・」

「ご褒美は、もう少し待っていますから」



繋いだ手を持ち上げ、彼の手の甲へキスを落とした。

そのまま彼を見れば案の定真っ赤になっていて。



「・・・ふふ。可愛いですね」

「しっ・・・七条さん!!!」

「早く帰りましょう。我慢できなくなってしまいます」

「がっ・・・我慢って・・・我慢って!!!」

「君があまりにも可愛らしいのが悪いんです」

「そ、そぉいうことはですねぇっ・・・」

「駄目ですか?」

「だ、駄目です!恥ずかしいですから」

「・・・残念ですね。本気なのに」

「・・・」



正真正銘の、本気なんですけれど・・・・どうやら信じてないみたいですね。



こんな小さな掛け合いが、僕にとってどれだけ愛しい時間なのか、

君はきっと、知らないんでしょうね。

君に僕が思っていることの全部が伝われば良いのだけれど、

どうしたってそれは無理のようだから・・・。

だけど、努力を怠るわけにはいかないでしょう?

だから。

全部全部伝えることは無理だけれど、

思っていることを全部全部伝える努力をすることなら出来る気がするから。

ちゃんと全部、受け止めてくださいね。



「でも、頑張りますから、伊藤君、一緒に頑張りましょうね」

「へ?え、え、あの、何を・・・」

「ふふふ」

「あの・・あの、七条さんっ!?」



とりあえず。

まず伝えたいのは、

君が側に居て、僕がどれだけ幸せかということなんですけれど・・。

さて・・・伝えきれるでしょうか。 君と居るだけで幸福が増えてしまうので、

一生をかけてのんびりと、伝えていかないかないと、伝えきれない気がしますけど。ね。







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七条さん、楽しかったね〜(笑)
ということで、七条さんです。七啓です。
七啓なら何でも良いですよvとおっしゃってくれた神流様に、
相互リンク御礼として捧げさせていただきます。
裏だろうがパラレルだろうがなんだって高嶺様の書いたものならとおっしゃってくれた神流様は、
まさに勇者だと思います(笑)
色々考えましたが、まぁとりあえずうちの基本な感じで。

うちの基本はとにかく七条さんが楽しい感じで。

七条さんが楽しければ良いのです。
そしたらきっと、啓太も嬉しくなっちゃうから。
・・・・嬉しいよね、啓太君?(笑)
いっぱいいっぱい啓太に伝えたいことがある七条さん。
伝達手段は勿論身体で。(殴っとくか)