カナダへ出発

【バンクーバー到着】
ここでは長期留学者の最初の難関「イミグレーション」を通る必要があり、ここで学生ビザを取
得しなければいけないのだが噂以上に職員の態度が悪かった(泣)ものすごく不機嫌そうにマ
ニュアル通りの質問を私に投げかけ、黙々と無表情で手続きをしていく。私は運よくすぐにビザ
をGETできたがもしもここでトラぶってたら最悪、緊張しすぎて失神していたかもしれない(笑)

【パウエルリバーへの乗り継ぎ】
ここら辺はかなりスムーズにできた。カウンターの人も私の英語を理解できていたようなので「
私って意外と英語できんじゃん」と幸せな勘違いをしていた一時でもあった(笑)この時は空港
職員は外国人への対応にも慣れているし大きな荷物とチケットを持って来た客がいれば乗り
継ぎ以外に用事はないのだから最悪言葉が必要ないことにも気付かなかった・・・。

【パウエルリバーへ到着、ホームステイ先の人と対面】
対面時は私とホームステイ先の人との2人きり、スタッフなどはもちろんいない。まず相手が何
かを言っているのだがわたしは全く理解できなかった。結局車に乗って家に向かうことになっ
たのだが車の中でも私に質問攻め、10%くらいしか理解できずホームステイ先の人も失笑し
つつ家に到着。(後で気づいたがこの人めちゃくちゃ早口・・・)その後は私の個人部屋に案内
され家や洗濯機のルールなどの説明を受けるがほぼ理解できずひたすらYESを連呼。そして
最後に何かを言い放ち下の階へ・・・ついて行った方がいいのか迷いつつも相手が待ってい
る様子もないので荷物の整理を始める。もちろん荷物の整理中も極度の緊張状態で物音一
つにビクビクし、この先約365日もカナダに滞在しなければいけないことを考えて激鬱状態に(笑)

【ホームステイブラザーと初対面】
同じ家にステイしている韓国人の人と初対面、この人には町を案内してもらったり家のルール
を教えてもらったり大分助けてもらった。

【初の学校】
まずは同級生の言っていることも先生の言ってることも分からず最初のクラス分けテストで当
然のことながら一番下のクラスに入れられる。しかもそのクラスの中でさえ一番下であること
が小テストで判明。この地獄をなんとか抜け出すために学校が終わってからも時間がある時
は常に勉強する生活が続いた。

【少し経ってみてわかったこと】
私はわからなくてもYESとか相槌を打つダメな留学生の典型だったので周りからは「恥ずかし
がり屋」「クライ人」「常に勉強している人」というちょっと根暗なイメージを持たれていたみたい
だった。しかしながら最初の2カ月は本当に地獄だった。授業を聞いても理解できない、クラス
メイトの言ってることすらも理解できない。適当に相槌をうって笑う日々。しかし時間さえあれ
ば勉強は死ぬ気でやった。あれほど集中して勉強したのは人生で初めてだったと思う。

【一番下のクラスからの脱却】
2カ月たち少しづつながらも片言の英語をしゃべれるようになり先生に昇級テストを進められ受
けてみるとそれに合格。3クラス中、真中のクラスに上がる事になった。しかしながら3レベルし
かないということはレベルごとの差が激しかった。一番下のクラスとは比べ物にならない難し
さで元々なかった自信がさらに消失。この時点でも相変わらず相手の言ってることは20%程
度しか理解できなかったのでひたすら勉強を続けた。

【2カ月後・・・】
必死に勉強を続けた甲斐あって先生には「勤勉な子」と思われていたことから昇級テストを進
められ、ダメもとで受けてみるが選択問題の勘が当たり合格。この時点ですら相手の言って
ることは30%〜40%しか理解できない。しかしながら時間のあるときに文法書をひたすら読ん
でいたおかげで文法の知識は他の学生よりも高かった。(メキシカンやブラジリアンの学生
は母国語が英語のルーツということもあり語彙力が以上に高く、理解力もあるが文法とライテ
ィングは弱かった)

【パウエルリバーに来て半年経ち・・・】
かなり端折って書いているがこのころに友達とルームシェアを始める。英語をしゃべる事にも
慣れてきており半年を過ぎてからのリスニングの伸びは自分でも驚くほどだった。この後さらに
4ヶ月(計10カ月)この学校に通ったわけだが最後の方は留学生の言ってることはほぼ100%、
先生の言ってることも完璧ではないにしろ何を聞かれているかはわかるようになっていた。

【バンクーバーの語学学校へ移動】
留学期間を1年と決めていたことから最後の2カ月をバンクーバーで過ごすことに決めた。1つ
目の理由はパウエルリバーではTOEICの公式テストを受けれないから、2つ目の理由は大都
市での生活をしてみたいから、だ。いま振り返ればパウエルリバーでの生活はある意味かな
り過酷だった。「相手の言ってることが分からない」→「でもYES連呼」→「相手は私が何を言
ってるかわかっていると思っている」→「英語を理解できるために必死に勉強」→「相手は理
解していると思っているので普通に話しかけてくる」→「でも・・・」というある意味最悪な精神
的負荷が私にかかっていたのでこの町での勉強時間は勤勉な受験生と並ぶ勢いだったので
はないだろうか。

しかしバンクーバーに移ってからほとんどの生徒は私よりも下のクラス、先生の言っているこ
とも留学生の言っていることもほぼ理解できているという精神的状況から勉強時間は一気に
減った(笑)

【TOEIC受験】
結局IP含め2回TOEICを受験したが公式テストで845点を取得することができた。世の中には
TOEICなんて実際の英語と関係ない。という人もいるが390点しかなかった英語力が845点
にまで伸びたことは素直に嬉しかった。

【帰国】
2カ月のバンクーバーでの生活を終え、日本に帰国したわけだがやはりここまで必死にやった
だけあって英語は好きになっていた。今でも時間さえあれば「ニュースで英会話」やバンクー
バーで買った「ファミリーガイ」や「シンプソンズ」のDVDを見るくらいなので新卒カードを捨てて
まで留学に費やしたお金と時間は無駄ではなかったと断言できる。


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